「こどもの日」の由来を知ると、もっと好きになる——端午の節句から現代のお祝いまで
2026年5月5日、今日はこどもの日です。
ゴールデンウィークの最終日でもあるこの日、空に高々とあがる鯉のぼりを見ながら、「そういえば、なぜ鯉なんだろう」と思ったことはありませんか。
私も子どものころは、柏餅を食べて菖蒲湯に入って、それだけで満足していました。けれど大人になって、海外にいる姪っ子に「日本のこどもの日ってどんな日?」と聞かれたとき、うまく説明できなくて。それからちゃんと調べるようになりました。
この記事では、こどもの日の起源から現代の意味まで、できるだけわかりやすくまとめています。海外にいるお子さんや家族に「日本ではこんな日があるよ」と伝えたい方にも、そのまま使えるような内容にしました。
こどもの日とは? まず基本のおさらい
こどもの日は、毎年5月5日に定められた国民の祝日です。
法律上の正式な目的は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」こと。1948年に「国民の祝日に関する法律」によって制定されました。
ポイントは、**お母さんへの感謝も含まれている**という点です。「男の子のお祝いの日」というイメージが強いですが、法律の文面は性別を問わず、すべての子どもと、それを育てる母親を対象にしています。現代では父親への感謝を含む「家族の日」として捉える家庭も増えています。
起源は中国の「端午節」——奈良時代に日本へ
こどもの日のルーツをたどると、中国にたどり着きます。
中国では古くから、陰暦5月5日を「端午節(たんごせつ)」として祝う風習がありました。「端」は「はじめ」、「午」は「五」を意味し、5が重なる日として特別視されていたのです。この時期は夏の始まりで、病気や悪いものが増えると考えられていたため、邪気を払う行事が行われていました。菖蒲(しょうぶ)を飾ったり、薬草を使ったりする習慣もこのころからです。
この文化が日本に伝わったのは、奈良時代(710〜794年)ごろとされています。当時の日本は中国・唐の文化を積極的に取り入れており、端午の行事もそのひとつとして宮中に定着していきました。
平安・武家時代——「菖蒲」に勇ましさが重なる
平安時代になると、宮中では「端午の節会(せちえ)」として、儀式や馬術の競技などが行われるようになりました。この時代の端午は、まだ貴族の行事です。
転機が訪れたのは、武家社会が台頭した鎌倉時代以降です。
菖蒲(しょうぶ)という言葉が、「尚武(しょうぶ)」——武道を重んじる、という言葉と音が同じであることから、武士の間で「縁起のよい植物」として扱われるようになりました。端午の節句が、男の子の成長と武運を願う行事として色づき始めたのは、このあたりからです。
そして江戸時代に入ると、武家文化がさらに庶民にも広がっていきます。
江戸時代——鯉のぼりと兜飾りが生まれた時代
江戸時代は、こどもの日を語るうえで最も重要な時期かもしれません。現代にも続く代表的なシンボルが、この時代に生まれたからです。
**鯉のぼり**は、江戸時代中期ごろに庶民の間で広まったとされています。鯉は「滝を登る魚」として知られ、中国の故事「登竜門」——鯉が滝を上りきると龍になるという伝説——に由来します。「どんな困難にも負けず、立派に育ってほしい」という親の願いが、空を泳ぐ鯉の形になりました。
最初は一匹だけでしたが、やがて家族を表す複数の鯉を飾るスタイルになっていきます。現代では一般的に、一番大きな黒い真鯉が父親、赤い緋鯉が母親、青などの小さな鯉が子どもたちを表す、というように家族に見立てて飾られます。ただし地域や家庭によって色の組み合わせはさまざまで、そのあたりも含めて「その家らしさ」が出るのがいいですよね。
**兜飾り(かぶとかざり)・五月人形**も、この時代に定着しました。武士の兜は「身を守るもの」として、子どもが病気や災いから守られるよう願いを込めて飾られました。現在では実物の兜のかわりに、美しく装飾された飾り用の兜が一般的です。
1948年——「こどもの日」として国民の祝日に
明治・大正・昭和と時代が変わっても、5月5日の端午の節句は「男の子の祝い」として続いていました。
戦後の1948年、日本は「国民の祝日に関する法律」を制定し、5月5日を**こどもの日**として正式に国民の祝日に指定します。ここで大きな変化が起きました。それまで男の子に限定されていたお祝いの対象が、すべての子どもへと広がったのです。
法律の文言に「母に感謝する」という表現が入っているのも、この時代の精神を反映しています。戦後の復興とともに、子どもの権利や幸福を社会全体で守ろうとする意識が高まっていた時期でした。
伝統のシンボルたち——それぞれの意味を知ると、もっと好きになる
菖蒲湯(しょうぶゆ)
5月5日に菖蒲の葉を浮かべたお風呂に入る風習です。菖蒲には独特の香りがあり、古来より邪気を払うとされてきました。子どもの健康を祈る意味があり、今でも多くの銭湯や温泉が菖蒲湯を提供しています。
柏餅(かしわもち)
柏の葉で包んだ餅菓子。柏の木は、新しい葉が育つまで古い葉が落ちないという特性があります。「子孫が絶えない」「家が続く」という縁起を担ぎ、こどもの日の定番和菓子になりました。関東を中心に食べられています。
ちまき
西日本を中心に食べられる、笹の葉に包んだ餅。中国の端午節に由来する食べ物で、日本に伝わって以来、長く親しまれています。柏餅と並んで、こどもの日を代表するお菓子のひとつです。
海外にいる家族に「こどもの日」の気持ちを届けるなら
こどもの日のシンボルや意味を知ると、日本の文化の奥深さを改めて感じます。
そして同時に、「海外にいる子どもや家族にも、この気持ちを届けたいな」と思う方も少なくないはずです。アメリカやカナダに留学中のお子さんに、海外赴任中のパートナーに、遠く離れた場所にいる大切な人に。
物理的な距離があっても、気持ちを形にして送る方法はあります。
たとえば、[SodaGift](https://sodagift.com/ja) では、スターバックスのギフトカードやAmazon Japanのギフトカードなど、日本のブランドのデジタルギフトを、アメリカをはじめ海外にいる家族へオンラインで贈ることができます。手順はシンプルで、ギフトを選んで相手のメールアドレスを入力するだけ。メールやメッセージで届くので、荷物を郵送する手間もかかりません。海外へのギフトカードの送り方に迷ったときも、ここから始めてみてください。
「今日はこどもの日だよ。日本では空に鯉のぼりが泳いでいるよ」——そんな一言を添えて、デジタルギフトを送るだけで、ずいぶん気持ちが伝わるものです。
おわりに
中国から伝わった端午節が、奈良時代に日本に根を下ろし、武家文化と重なり、江戸時代に庶民のものになり、戦後に「すべての子どもの日」として生まれ変わった。
こどもの日には、そんな長い歴史が詰まっています。
鯉のぼりを見かけたとき、菖蒲湯に入るとき、柏餅を口にするとき。「これにはちゃんと意味があるんだな」と少し立ち止まってもらえたら、この記事がお役に立てた証です。
今年のこどもの日も、大切な人の笑顔とともに過ごせますように。